two-sixths
人生二度目のスマスイへ。
(一度目の記事はこちら)
スマスイは2021年から解体工事、2023年に閉園の予定となっています。
「あのとき行っておけば…」と後悔しないために、日帰りですが訪問しました。
今回も例によってラッコ以外もしっかり観たし写真も撮影したのですが
記事の都合上、ラッコのみでお送りいたしますw
2020年9月現在、須磨海浜水族園のラッコ展示はラッキーくんと明日花ちゃんの二頭です。
つり目ぎみなのが明日花ちゃんで、そうでもないのがラッキーくんです。
あれ、現地で見たらよくわかったのに写真だと自信がないぞ…。
(わかりやすいつり目の例)
「密」対策で給餌時間は公表されていませんでしたが、偶然そのタイミングを見ることができました。
左目の上から長めの感覚毛が出ているのがラッキー氏(だよね?)
おりこうさんですね。
いつもなら解説付きの給餌らしいのですが、サイレントVerでした。
ぴとー。
肉球、どんな触り心地なんだろう…。つめたいんだろうなあ。
(仲良しそうに見えるけどちょっかい出してるだけでした)
お食事後の水分補給w
(結露による曇り防止のためガラス面へ散水されています)
食事の最後に何かもらっていました。訪問したのが9月中旬とあって
敬老の日のイベントの予行演習だったようです。星の形かな…?
すやぁ。。。モッフリしていらっしゃる。
その毛の密度は人間の頭髪が親指に集まったのと同じくらいだといいます。
。。。
動物園・水族館によく行く方はご存知かと思いますが、そうでない方に言うと驚かれることがあります。
「近い将来、ラッコが観られなくなるかもしれない」
国内にラッコが輸入・展示されたのが1982年のこと。
静岡県・三津シーパラダイスにはどの個体かは明記されていませんが、ラッコの剥製と飼育の歴史についての解説が展示されています。
じつはラッコの繁殖賞(自然)は1986年の三津シーなんだよね。
https://www.jaza.jp/assets/document/about-jaza/protection-nature/h29_hansyoku_list.pdf
(PDF注意)
(ラッキーと明日花)
その後、三重県の鳥羽水族館で国内初繁殖、ラッコブームが到来しました。このブームを機にラッコを導入する園館が急増、ピーク時には国内118頭にまで増えました。
乱暴に言ってしまえば「ラッコなんてどこの水族館でも観られる」状態だったので、そういったイメージを抱いている方が少なくないわけてす。
では、なぜここまで飼育頭数が減少したのでしょうか。
①飼育個体の高齢化
②1973年CITES附属書Ⅱ採択
この2つの理由が挙がることが多いです。
(ラッキーと明日花)
で、これ。何もラッコに限った問題ではないのです。
(後肢をグルーミングする様子)
コツメカワウソだって今でこそ国内の繁殖には何度も成功し、飼育園館が増えていますが…
カナダカワウソが市川で繁殖賞をとった頃のことを思えば、ずっと繁殖に成功するわけでもなければ、殖えすぎても適切に管理できるスペースがないなどといった副次的な問題も出てくるので難しいところです。
これからの動物園・水族館が持続可能であるためにはどうすればよいのか、動物園・水族館はどうあるべきか?を考えねばならないことに気づくことでしょう。
この手の話は本田公男先生の「動物園から未来を変える」の中にも書かれている「自然界への”窓”を提供する」「gateway to conservation」という考え方が一つの補助線になるのでは、と思って特に何も行動できなくてもどかしい日々。
また会えるかな。